今夜、noteの連載「AI×長澤実装ノート」第42回を公開しました。
AIエージェントを2人、3人と増やしていくと、そのうち、誰が何を覚えているのかわからなくなります。エージェントとサブエージェントの違いから、記憶の置き場所まで、公式の説明で調べ直した回です。
結論からいうと、サブエージェントに覚えておいてもらう場所は4つあります。

窓口がエージェントで担当がサブエージェント

Claude Codeで、こちらが話しかける相手がエージェントです。私のところでは、AIエージェント秘書のひしょっちがこれにあたります。サブエージェントは、そのエージェントから仕事を受けて、別の部屋で作業し、結果だけを返す担当です。
Anthropicは、サブエージェントを「ブラウザのタブ」にたとえています。担当が読んだ資料や途中の試行錯誤は担当の部屋に残り、窓口には結果だけが戻ってきます。
記憶の置き場所は4つあります

サブエージェントは、呼ばれるたびに、窓口との会話を知らない状態で始まります。覚えておいてもらうものは、次の4つのどれかに書きます。
- CLAUDE.md:窓口もすべての担当も毎回読みます。全員に守ってほしい決まりを書きます
- 担当の設定ファイルの本文:その担当だけが毎回読みます。役割、やっていいこと、だめなことを書きます
- 記憶のフォルダ:担当が仕事をしながら自分で気づいたことを書き足します。次に呼ばれたときは、先頭の200行(または25KB)までを読んでから始めます
- 続けて頼むこと:新しく呼び直さずに続きを頼むと、前のやりとりを覚えたまま仕事をします。記録は初期設定では30日で消えます
設定ファイルは1行足すだけ
サブエージェントは、.claude/agents/ のフォルダに、担当1人につきファイルを1つ作ります。必ず書くのは name(名前)と description(いつこの担当を呼ぶか)の2つだけです。窓口は description を読んで、どの担当に仕事を回すかを決めます。
tools で、その担当が使えるツールを絞れます。記憶のフォルダは memory の1行を足すと作られ、project にするとそのプロジェクトの中だけで、user にするとどのプロジェクトで呼んでも同じ記憶を使います。公式のおすすめは project です。
担当を分けすぎないための目安

サブエージェントに回すとよいのは、調べものが多い仕事、ほかと関係なく進められる仕事、前提を持たない目で見直したいとき、出す前の確認です。回さないほうがよいのは、前の結果を次がそのまま使う仕事、同じファイルを同時に直す仕事、小さな仕事、そして担当を増やしすぎることです。
Anthropicの公式ブログには、10個以上のファイルを読むとき、ほかと関係なく進められる仕事が3つ以上あるときが、サブエージェントに回す目安として載っています。担当を増やしすぎると、どの担当に回すかの判断が乱れるとも書かれています。
お金もかかります。Anthropicによると、エージェントは普通のチャットの約4倍、複数のエージェントを動かすと約15倍のトークンを使います。
スキルやエージェントチームとの違い
スキルは、窓口との会話の中で使う手順書です。サブエージェントは、別の部屋で作業して結果だけを返す担当です。
エージェントチームは、担当どうしが直接やりとりして進める形で、公式では試験中の機能です。初期設定ではオフになっていて、私もまだ使っていません。
私のところで起きたこと
私のところでは、AIエージェント秘書のひしょっちの下に、仕事ごとの担当が8人います。先日、そのうち2人が、ブラウザでページを開いて読む仕事をできなくなっていました。担当の設定ファイルに書いているツールの名前の書き方が、いつの間にか変わっていて、2人には古い名前が残ったままだったためです。名前はその日のうちに直しました。担当を分けたぶんだけ、こういう見落としは増えていくのだと思います。
よくある質問
エージェントとサブエージェントの違いは何ですか?
Claude Codeで、こちらが話しかける窓口がエージェントです。サブエージェントは、そのエージェントから仕事を受けて、別の部屋で作業し、結果だけを返す担当です。担当が読んだ資料や途中の試行錯誤は担当の部屋に残り、窓口には結果だけが戻ってきます。Anthropicは、サブエージェントを「ブラウザのタブ」にたとえています。
サブエージェントに覚えておいてもらう場所は、どこですか?
サブエージェントは、呼ばれるたびに、窓口(こちらが話しかけるエージェント)との会話を知らない状態で始まるため、覚えておいてもらう場所は4つあります。1つ目はCLAUDE.mdで、窓口もすべての担当も毎回読むので、全員に守ってほしい決まりを書きます。2つ目は担当の設定ファイルの本文で、その担当だけが毎回読むので、役割、やっていいこと、だめなことを書きます。3つ目は記憶のフォルダで、担当が仕事をしながら自分で気づいたことを書き足します。4つ目は同じ担当に続けて頼むことで、新しく呼び直さずに続きを頼むと、前のやりとりを覚えたまま仕事をします。その記録は、初期設定では30日で消えます。
サブエージェントの設定ファイルには、何を書きますか?
作成するサブエージェントごとに、.claude/agents/ のフォルダにファイルを1つ作ります。必ず書くのは name(名前)と description(いつこの担当を呼ぶか)の2つだけです。tools で使えるツールを絞れます。記憶のフォルダは memory の1行を足すと作られ、公式のおすすめは project です。
AIエージェントは、担当を分けるほどよいですか?
分ければ分けるほどよい、という話ではありません。Anthropicの公式ブログは、10個以上のファイルを読むときや、ほかと関係なく進められる仕事が3つ以上あるときを、サブエージェントに回す目安としています。担当を増やしすぎると、どの担当に回すかの判断が乱れるとも書かれています。トークンの消費も増え、Anthropicによると、エージェントは普通のチャットの約4倍、複数のエージェントを動かすと約15倍のトークンを使います。
サブエージェントとスキルの違いは何ですか?
スキルは、窓口との会話の中で使う手順書です。使われたときだけ、中身が会話に読み込まれます。サブエージェントは、別の部屋で作業して結果だけを返す担当です。なお、スキルの設定で、別の担当として動かすこともできます。
サブエージェントとエージェントチームの違いは何ですか?
サブエージェントは、仕事を受けて、結果を窓口に返す担当です。エージェントチームは、担当どうしが直接メッセージを送りあって進める形です。公式では試験中の機能で、初期設定ではオフになっています。
▼ 続きを読む(note)
https://note.com/hirokinagasawa/n/n517a765d07f4
▼ Claude Codeで1人目のAIエージェントを作る手順は、こちらの回に書きました
https://hirokinagasawa.com/archives/34022
▼ 前回は、会社でClaude Codeが使えない方に向けた回でした
https://hirokinagasawa.com/archives/34070
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