千葉県白井市、神々廻(ししば)の森にある株式会社丸幸のごみ処理の現場を見学してきました。目の前にあったのは、単なる「ごみ」ではなく、エネルギーの可能性でした。

「ごみ」が燃料になる現場 ─ エコ・ファクトリー神々廻の森
丸幸が運営する「エコ・ファクトリー神々廻の森」は、2013年4月に稼働を開始した複合型リサイクル施設です。品目を限定した中間処理施設が多いなかで、ここは「さまざまな品目に対応すること」で価値を生むという設計思想でつくられています。
| 施設名 | エコ・ファクトリー神々廻(ししば)の森 |
| 運営 | 株式会社丸幸(MARUKOH) |
| 所在地 | 千葉県白井市神々廻1670-1 |
| 稼働開始 | 2013年4月 |
| 敷地面積 | 9,492.62㎡ |
| 特徴 | 関東トップクラスの処理能力を持つ複合型リサイクル施設 |
| RPF製造ライン | 処理能力 約3t/h |
| 近赤外線選別装置 | 2021年導入(環境省補助事業)/約2t/h |
RPFという答え
現場で目を引いたのがRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)。紙・木くず・プラスチックを細かく砕き、熱を加えて固めた固形燃料です。
手で持てるサイズだから運搬しやすく、高い熱量を生む。主に製紙メーカーに納められています。しかも、品質のいい原料からだけでなく、塩素濃度が高いような「質の良くない」原料からも製造できる。捨てるしかなかったものが、燃料になる。

埋め立てるしかなかったものを、選別する
2021年には近赤外線選別装置(混合廃棄物の無人選別機)を導入。ショッピングモールやコンビニから出る瓶・缶・PETボトルを自動で選り分けます。
重要なのはここから先で、「複数品目が混ざっている」「細かすぎて選別できない」という理由で、これまで埋め立てか焼却しかなかった廃棄物まで選別できるようになった。リサイクル率が上がり、CO2も減る。

社会課題は、「技術」だけでは前に進まない
現場を見て、改めて感じたことがあります。
優れた仕組みがあっても、それが正しく伝わらなければ、広がらない。
丸幸には、関東トップクラスの設備がある。埋め立てるしかなかったものを資源に変える技術がある。環境省の補助事業に採択された実績もある。
それでも、「ごみ処理の会社」だと思われている限り、その価値は正しく届かない。
世の中には、本当に価値のある取り組みなのに、うまく言葉にできずにいる企業がたくさんあります。

「廃棄物処理業」から「資源循環業」へ
ここが、この会社のリブランディングの核心だと思っています。
やっていることは変わらない。でも、自分たちを何と呼ぶかで、事業の意味がまったく変わる。
「廃棄物を処理する会社」と名乗れば、コストの相手として値切られる。「資源を循環させる会社」と名乗れば、脱炭素経営のパートナーになる。同じ設備、同じ仕事、違う立ち位置です。
丸幸は現在、「廃棄物処理から資源循環業へ」というメッセージを掲げ、書籍『「脱・炭素経営」で地球を守りながら豊かな会社になる!』を出版しています。RPFを軸にした脱炭素の方法論を、外に向けて言語化した一冊です。

技術 × 仕組み × 言葉
この三つが揃って、初めて社会は動く。
技術がある。仕組みもある。あとは、それをどう言うか。自分が担うのは、その「言葉」を設計する部分です。
現場に立つたびに、その仕事の意味を、少しだけ強く実感します。

参考リンク
※施設のデータは株式会社丸幸 公式サイト掲載情報にもとづきます。


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