村上春樹「壁と卵」を原爆の日に考える|vlog455考察

村上春樹が2009年のエルサレム賞受賞スピーチで語った「壁と卵」の話。彼は「高く硬い壁と、それにぶつかって破れる卵との間で、私は常に卵の側に立つ」と宣言した。

壁と卵とは何か

壁とはシステム・国家・制度、卵とは倆々の人間。卵はもろい、壁は硬く強い。だが壁を作ったのも、壁によって守られているのも、卵だ。村上春樹はこの矛盾を見つめながら、「卵の側に立つ」と言った。

原爆の日に重ねる

8月6日・8月9日、原爆の日にこのスピーチを思い出しています。システムの名のもとで、どれだけの卵が壊されてきたのか。そして、クリエイティブディレクターとして、ブランドを作る仕事をしている自分は、どちらの側に立っているのか。

ブランドも又、「壁」となりうるものと、「卵」に寄り添うものとの間で揺れる。強いブランドは、強制しない。卵の側に立ちながら、卵の声を形にしていく。その見方で、もう一度”ブランドの仕事”を問い直したい。


関連する考察として、村上春樹「女のいない男たち」感想と考察もこの vlog と対にして書いています。長澤宏樹の日々の思考はYouTubeチャンネルにまとめて公開中。

HIROKI NAGASAWA

海の近くでクリエイティブに生きる

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