野口健の「あきらめないこと、それが冒険だ」
野口健の「あきらめないこと、それが冒険だ」
子ども向けの本として書かれているものの、目頭が熱くなるものがありました。
野口健ももちろんすごいのだけど、必要なタイミングで的確な導きを与えることができた彼のお父さんは実に素晴らしい人。
以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。
「そうじゃないよ、健。一流大学に入ることや一流企業に入ることはたいしたことないんだ。そんなのは長い人生の中で、たいしたことじゃないんだ。」
父の言葉は、エリートコースの道を進むなんてとてもむりだと思って投げやりになっていたぼくの気持ちをグイと引きつけた。
「どういうこと？」
たずねると、父はやさしい顔つきになっていった。
「一流大学の名前、一流企業の名前、それはみんな肩書きなんだ。レッテルなんだ。表向きの顔にすぎないんだ。わかるかい？パパも外交官として、肩書きを前面いn出して生きてはいるよ。でも、退職したら、ただの人だ。ふつうの人だ。いい会社の社長だって、本当はただの人なんだ・・・。」
「だけど・・・。将来はお金をかせいで、自分でいきていかなきゃならないんだから・・・。」
「そうだね。そのとおり。自分の力で自立していかなきゃならない。でもね。その方法は、一流大学に入って、一流企業に入ってという一つの道だけじゃないんだ。道はいっぱいあるんだ。一番大事なことは、自分がしたいことをして満足できるかどうかなんだ。」
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「山で一番大事なことは、自分で登ったら、自分で降りてくるということだ。いつも自力でやること、これが山登りの原則だ。自分ですべり落ちたら、自分の力で止まって、そして自分ではいあがってこなければならない。だれも助けてはくれん。わからるかい？山登りにあまえはゆるされないんだ。」
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この世のものとは思われないほど神秘的な自然が、ぼくの目の前にあった。立ち止まってそれを眺めていると体じゅうがジーンとなって、かみなりを受けたようにぼくの気持ちはしびれた。この景色の前では、学校の悩みや、日ごろの不満などが、きれいさっぱり消えて、真っ白な気持ちになっていた。ぼくはその時、少年の心のままだった。ぼくはちっとも落ちこぼれじゃなかった。この真っ白な心だけは、だれも、どんなことがあっても、傷つけたりよごしたりすることはできないのだ。
「これだ！」
ぼくは山に向かって大声でさけびたい気持ちだった。
ついにぼくは自分の道を見つけたと思った。
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面接は日本で受けた。面接では自分がどんなに特異な能力があるかということを面接官にうったえなければならない。ぼくは本番の面接官にこういったのだ。
「ぼくはモンブランとキリマンジェロ登頂にすでに成功しています。もしも亜細亜大学に入学できたあかつきには、大学にいる間に世界七大陸の最高峰に必ず登ってみせます。」
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ぼくは助かった。死ぬところだった。でも助かってまわりを見まわしても、雪と氷だけだった。死のうと、助かろうと、そこにはだれもいないのだ。死のうと、助かろうと、まわりは一切関係ないのだ。
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その時ぼくは何か大事なことを発見したような気がして感動していた。日ごろの悩みや、いろいろなつらさ、さまざまなコンプレックス、そんなものはじつにちっぽけなことであるにすぎないということがわかったのだ。すべては点だ。点にすぎないのだ。点にすぎないということが社会の中にいるとわからなくなってくるのだ。だが、ここにくればわかるのだ。
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エベレストを体験した者としていうなら、エベレストを「制覇」することなど、できはしないのだ。たとえエベレスト登頂に「成功」しても次は「失敗」するかもしれない。「成功」も「失敗」も紙一重だ。「成功したから良く」「失敗したから悪い」というようなことはない。たまたま「成功」し、たまたま「失敗」したにすぎない。
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環境問題の主役は、本来、子どもたちなのかもしれない。なぜなら、未来に向けて育っていく子どもたちのためにこそ、環境はある。
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ぼくの冒険の極意はただ一つ、「あきらめないで続けること」だ。
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＊企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
＊良きインプットが良きアウトプットを作る。
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