太田哲也の「生き方ナビ―これから未来をひらく君へ」を読みました。
レース中の事故で、ひん死の状態から度重なる手術とリハビリを繰り返して復帰した太田哲也。壮絶体験から導き出された指南書といった一冊。
目次は、以下の大項目にもとづく50の道しるべから構成されていました。
ドキュメント・太田哲也
ナビ1 自分を受け入れる
ナビ2 他人を知る
ナビ3 進路・職業について
ナビ4「あと一歩」を踏み出す
ナビ5 幸せは足元に転がっている
ナビ6 KEEP ON RACING
以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。
本当に悲しい出来事に出合ったときには、悲しいって感情は遅れてやってくる。最初は悲しいというよりも、ただただショック。心がその現実を受け入れることを拒否してしまい、すぐには悲しみの感情がやってこないのだ。
悲しくなるまでに時間がかかればかかるほど、その人にとってそれだけ受け入れがたい出来事だということ。
「モーニングワーク」という言葉がある。心理学社のフロイトが提唱した理論で、モーニングとは「朝」でななく「喪mourning」という意味だ。
愛する人や生きがいなど、その人にとって大切なものを失ったとき、そこから立ち直り、新しい対象を見つけていくまでは、いくつかの段階がある。
まず衝撃を受ける。何かの間違いじゃないかと疑う。現実だとわかってパニックに陥る。そのあとになって、悲しみ、悩み、怒り、不安を何度も繰り返し体験する。こうした過程を通してはじめて、人は喪失を受け入れる心境になっていく。それがモーニングワークだ。現実から目をそむけ続けたり、失ったものを過小評価しているうちは、本当の意味での立ち直りはできない。
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我慢は現状否定であり、消極的な受け身の姿勢です。ですから我慢には限界があります。ところが忍耐には限界がありません。なぜかというと忍耐の忍の字はもともと「ごんべん」がついていて「認める」が語源です。目の前に起こっている現状をありのまま受け入れることが忍耐なのです。
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考えてみれば僕たちは、ついこのあいだまで自分の子どもとたいして変わらない年齢だったはずだ。人に偉そうに説教できるほどのことを学んできたわけでもない。そして現在も、親であることを学んでいる最中なのだから。
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好きなことがなくたって落ち込むことはないよ。なけりゃないでいいやっていうところだよね。みんなに言いたいのは、好きなことや、やりたいことが見つからないからって罪悪感を持ったり、がっかりするなよということだ。今の社会にはびこる「好きなことを見つけろ」という洗脳に惑わされて、自分を責めすぎるな!といいたい。
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迷ったら、悩む段階では賢く、決断する際はバカになって。
良くないのは、どちらを取るか決めかねて、決断を先延ばしにすること。チャンスの女神が遠のいてしまう。やらないで失敗するより、やって白黒つけるほうがいい。
悩む段階では賢く、決断する際はバカになって。そう考えて、自分の背中をポンと押すのだ。
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人はゼロで生まれ、いつか必ず死んでゼロに戻る。辛いことにも楽しいことにも終わりは必ずくる。辛い思いをしている人にも、楽ちんな人生を歩んできた人にも、「死」はすべての人に平等に訪れる。
でも、ゼロをネガティブな意味でとらえないでほしい。人生において、どんな失敗をしようが、最後はみんな一緒のゼロに戻れる。そう考えることができれば、今の自分に何ができるかを探り、やるだけはやってみよう、という気になってこないだろうか。
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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。
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Link: 太田哲也の「生き方ナビ―これから未来をひらく君へ」
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