河井案里の『天国と地獄』を読んだ。

BOOK LOG

河井案里の『天国と地獄』を読んだ。

天国と地獄 選挙と金、 逮捕と裁判の本当の話
【目次抜粋】 〇序章 桜蕊(しべ)降る ――逮捕の時 ・そして脂肪が残った 〇第1章 花笑う ――結婚がすべてのはじまりだった ・結婚は人生の墓場だと言うけれど 〇第2章 花あかり ――選挙、燃え ・政治にまつわるお金の話 〇第3章 春嵐 ――事件の真相 ・外堀が埋められて 〇第4章 風花 ――拘置所の中...

読み終えての率直な感想として、
今年読んだ中で一番面白かった本かもしれない。

2021年、河井夫妻選挙違反事件。

当時、メディアが報じていた違和感を、
当事者・河井案里の視点からインプットすることで、
「なるほどな」「やっぱりな」といった答え合わせができた一冊。
(そしてそれは、今の政治ともつながっている)

世間一般的にはあまり知られていない選挙の仕組みや、
過酷な舞台裏のリアルに、目から鱗が落ちまくった。

あれだけのことがあったのだから、
かなりの恨みや悲しみを抱えながら、
勇気を振り絞って書き綴ったのだろうと思いきや――
全体的にはとてもユーモラスで知的で、
彼女にしか描けない描写で構成されている。

それが何ともユーモラスであり、シニカルであり、
人間の滑稽さを突いたかと思えば、希望も見えてくる。

これは絶対、映画化したほうがいい一冊だと思う。
もうすでに動いているのかもしれないが、ぜひ、
ここで終わりにせず、全世界配信の媒体で描いてほしい。

なんなら俺も絡みたい。
強くそう思った一冊。

ちなみに、あんりとは大学1年生のときに
アドグル(入学直後に編成される少人数グループ)で一緒だった。
当時の印象としては、とても柔らかく、ふわふわしていて、
可愛らしく知的な女性だった。

その面影をしっかり残したまま、
こうも芯のある人間になっていったと感じるのは、
当時の思い出と、会っていない年月がそう感じさせるのかもしれない。

そういう意味では、あまりフェアな見方ができていないかもしれないけれど、
著書としての表現力、内容の面白さは保証する。
ぜひ、手に取ってもらいたい。

天国と地獄 選挙と金、 逮捕と裁判の本当の話
【目次抜粋】 〇序章 桜蕊(しべ)降る ――逮捕の時 ・そして脂肪が残った 〇第1章 花笑う ――結婚がすべてのはじまりだった ・結婚は人生の墓場だと言うけれど 〇第2章 花あかり ――選挙、燃え ・政治にまつわるお金の話 〇第3章 春嵐 ――事件の真相 ・外堀が埋められて 〇第4章 風花 ――拘置所の中...

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