Book LOG | サン=テグジュペリの「星の王子さま」(訳:谷川かおる)

 

サン=テグジュペリの「星の王子さま」(訳:谷川かおる)

 

サン=テグジュペリの「星の王子さま」(訳:谷川かおる)を読みました。

 

昔から幾度と読み返している作品。
その時々の心境によって、受ける印象が変わるのが面白い。

今回は、谷川かおる訳バージョン。

 

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

そんなわけで、六歳にして、ぼくは絵描きというすてきな職業をあきらめることになった。ぼくは、ぼくの絵第一号と第二号が認められなくて、すごくがっかりしたんだ。おとなは、いつだってひとりじゃなにも理解できない。子どもにしてみれば、いつもいつもおとなになにか説明しなくちゃならないのって、うんざりなんだ…。

 
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「ねえ、ぼくに羊を一匹描いてよ!」
えぇ!?
「羊を一匹描いてよ…」

 
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つまり、こんな風に質問したりしないんだ。
「その子の声って、どんな感じ?」「その子が好きな遊びはなに?」「蝶々を集めてる?」
その代わり、おとなたちはこう訊くだろう。
「その子は何歳なの?兄弟は何人?体重は何キロ?お父さんはどれくらいお金持ち?」
おとなは、こういうことを知りさえすれば、その子のことがわかった気になる。

 
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「ねえ、あんまり悲しいと、夕日が好きになるよね…」
「じゃあ、四十四回夕日を見た日、君はそんなに悲しかったのかい?」
王子さまは、なにも答えなかった。

 
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「誰も愛したことがない。やることといったら、計算だけなんだ。そして一日中、あなたみたいに言いつづけているんだ、わたしはまじめな人間だ、まじめな人間だって!それでうぬぼれでいっぱいになってるんだ。でも、そんなの人間じゃない、そんなのはキノコだ!」
「そんなのは何だって?」
「キノコッ!」

 
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かくして、心から愛していたにもかかわらず、王子さまは、じきにはなが信じられなくなった。取るにたらない言葉を真にうけ、かえってひどく不幸せになってしまったのだ。

 
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「”賛嘆する”とは、わたしがこの星で一番ハンサムで、一番おしゃれで、一番お金持ちで一番頭がいいと認めることなのです」
「でも、この星にはあなたひとりしかいないじゃない!」
「それdめおいいから、とにかく賛嘆していただきたいのです!」
「賛嘆しますよ」と、王子さまは肩をすくめながら言った。

ーー

「自分が酒飲みなのが恥ずかしくって、それをわすれるために酒を飲んでいるんだ!」
 
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「ねえ、ぼくと遊ぼうよ」と、王子さまは誘ってみた。
「ぼく、すごく悲しいんだ」
「オイラはあんたと遊べないよ」とキツネは答えた。
「だって、オイラ、あんたになついてないもの」
「あ!ごめんなさい」と、王子さまは答えた。

 
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「さようなら」と、キツネも言った。

「さあ、オイラの秘密を教えよう。すごく単純なことなんだ。それは、心でしかものはよく見えないってことなんだよ。いちばんたいせつなものは、目には見えないんだ」
「いちばん大切なものは、目には見えない」と、王子さまはキツネの言葉を繰り返した。よく覚えておけるように。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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