ジェラルド・G・ジャンポルスキーの「ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない 」

 

ジェラルド・G・ジャンポルスキーの「ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない 」を読みました。

 

ジェラルド・G・ジャンポルスキーの「ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない 」

ジェラルド・G・ジャンポルスキーの「ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない 」

 

情報コミュニケーションの進化が、社会のフラット化に拍車をかけます。これは基本的には良いことだと信じているのですが、一方、悪しき部分も表面化してきているように感じます。

一つは、フラット化した社会が、何らかの「罪」をおかしてしまった人を「いっせいに吊るし上げる社会」を作ってしまったことだと思います。

また、社会の精神的なフラット化が進んでも、なかなか物理的な陣取り合戦、国土の主張は減っていきません。むしろ、情報がフラット化していくことで、議論は加熱しているようにも見受けられます。そして、ここでもたびたび外交手段として持ち出されるのが、過去のあやまちとこれに対する「謝罪の追求」です。

そんなことを考えていると、情報化社会とグローバリズムの行き着く先の課題の一つに「罪の追求とゆるし」というキーワードがうかんできます。

ホ・オポノポノ(参照:服部みれい「自由な自分になる本2」)では、クリーニングツールとして、「ありがとう」「ごめんなさい」「許して下さい」「愛しています」の4つの言葉を使うことで有名ですが、この4つの言葉の中でも「許して下さい」は、もっとも解釈が難しいコトバだと思います。

 

僕はこの本を読んで、ふとアレン・カーの「読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー 」の構成を思い出しました。わかっているのにできない、行動心理を、自分の中にある思い込みの存在を可視化し(ゆるしの場合は「エゴ」と表現)、これらの間違った思い込みをひとつずつ丁寧に崩していく方法です。あの本でタバコをやめることができた人は沢山いるわけですから(僕もその一人です)、考え方をシフトすることで、「ゆるす」ことができる社会を作っていけるではないかな?と思ったりするわけです。

 

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

なぜ人は不幸になるのだろう?

「人はみな、幸せでいるのが、当たり前」。ほんの一瞬でいいですから、こう考えてみてください。

(中略)

「人間はスピリチャルな存在で、肉体は仮の宿である」という観点から、人生を見ることを選ぶのです。人生をそう眺めると、愛と幸せはコインの裏表であることがわかります。人生にはさまざまな出来事が起こります。ゆるすことによって、どんな状況にあっても、怖れではなく愛を、争いではなく平和を選べます。

 
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虹の向こうに黄金の宝物を探しているせいで、自分自身が虹であり黄金の宝物であるということが、わからなくなってしまう ー こんな簡単なことに、なぜ気づけないのでしょうか

 
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「ゆるし」ってなに?

愛とスピリットを中心に考えれば、ゆるしとは過去の傷を喜んで手放すことです。つまり、これら以上苦しむのをやめ、心と魂をいやそうと決めることです。憎しみや怒りには価値があるという考えを、手放すことです。自分に何かが起こったことだからといって人や自分を傷つけるのはやめることです。人を裁いたり責めたりせず、目を開いて、その人のなかに光を見いだすことです。

 
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ゆるさないという思いは、心に穴をあける

「絶対にゆるさない」といいはるエゴには、怖れ、悲惨、痛み、苦しみ、絶景、倦怠、疑いがいっぱい詰まっています。

 
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エゴの声に耳を傾けると、ゆるすのは難しくなります。

エゴは「傷つけた人を罰したり、愛さないようにするのは、当たり前」といいます。ゆるすのが難しいのは、私たちの心には強情なエゴがいて「愛するより憎んだほうがいいし、安全だ」と説得しようとしているからです。

 
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そこで、エゴが考える「ゆるしてはいけない20の理由」を、次にあげてみましょう。

1)そいつはあなたをひどく傷つけた。あなたは怒って当然だし、そいつを愛するのをやめて当然だ。どんな罰を下してもいい。
2)ばかいうな。ゆるしたら、そいつは同じことを繰り返すだけだ。
3)ゆるすとしたら、それはあなたが弱いからだ。
4)そいつをゆるせば、相手が正しくてあなたがまちがっていると認めるのと同じだ。
5)ゆるすなんて考えるのは、自分を大事にできていない人だけだ。
6)ゆるさなければ、そいつをコントロールしつづけられる。コントロールしていれば安全だ。
7)絶対にゆるさなければ、傷つけられた人に近づかずにすむ。
8)ゆるすのは延期したほうがいい。仕返しができ、気分がいいから。
9)簡単にゆるさなければ、自分を傷つけた人を支配できる。
10)傷つけた人間をゆるすなんて、お人よしのばかがすることだ。
11)ゆるせば不安になるだけだ。
12)ゆるせば、そいつがやったことに同意したことになる。
13)ゆるすとは、過ちを大目に見ることにほかならない。
14)誠実に謝るなら少しはゆるしてもいいが、百パーセントゆるすわけにはいかない。
15)ゆるしたりしたら、神様から天罰が下るぞ。
16)この際はっきりいうが、悪いのはいつも相手だ。ゆるすなんてとんでもない。
17)「他人の性格を嫌いになるのは、自分に当てはまる性格だからだ」ーそんな言葉を信じてはいけない。
18)「他人の行動をゆるせないのは、自分も前に同じようなことをしていて、それがゆるせないからだ」ーそんな話も信じてはいけない。
19)あんなにひどい行動をゆるしたら、自分もそれをやったやつと同じくらい悪人になってしまう。
20)「神または高次元の存在が、無実の罪で傷つけられたりしないよう、守ってくれる」なんて信じているとしたら、ゆるしすぎて頭がいかれてしまったしるしだ。

 
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まず価値観を変える

ゆるしの大切さ、つまり自分自身を含めてすべての人をゆるす大切さを学ぶには、価値観を変えなくてはなりません。手始めに、“うまくいかないときは何かのせいにしなければ気がすまない”という、エゴの考え方を捨てるのがいいでしょう。

「自分や他人を責める代わりに、愛に身をゆだねる」という新しい価値観を取り入れるのです。

 
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過去と未来をコントロールする

ゆるすためには、「過去の出来事は必ずまた繰り返される」という思い込みを克服して、心の準備をしなくてはなりません。
私たちは攻撃されると、恐怖のあまり守りの態勢をとります。そして、その後、何年たっても、当時の恐怖心に縛られ、またいつかおなじように攻撃されるかもしれないと考えます。エゴは「他人を信じちゃだめだ、また攻撃されるよ」とささやきます。恐ろしい過去にこだわり、同じ出来事が繰り返されるに違いないと思っているのです。エゴは、「過去がつらかったから、未来もつらいはずだ」と信じ込んでいます。

否定的な感情によって自分の体を痛めるのは、そろそろやめにしませんんか。

 
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ゆるせば、思うぞんぶん愛することができる。

犠牲者としてふるまうのをやめれば、簡単にゆるせる。

ゆるすとは、一度や二度ではなくゆるしつづけること。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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