BookLOG 269|落合陽一の「日本再興戦略」

 

落合陽一の「日本再興戦略」

 

2018年のベストセラーから今年の12発目! 12/52

落合陽一の「日本再興戦略」を読みました。

落合さんの本は初めて手にしましたのですが、激アツですね。この人は天才か?
一気にファンになりました。他の本も読んでいこうと思います。

落合さんの熱さは、最後に出てくるコトバからも容易に読み取れますよね。

 

 

ポジションを取れ。評論家になるな。フェアに向き合え。手を動かせ。金を稼げ。画一的な基準を持つな。複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ。あらゆることにトキメキながら。あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。明日と明後日で考える基準を変え続けろ。

 

 

落合さんのこの本は、大前研一さんとかの本もそうですが、とある事象に対する独自の結論や提案を伝える一方、しっかりとその背景を説明してくれるのが素晴らしですね。

落合さんの場合、その背景の説明具合が半端じゃなく、過去の歴史へガッツリと遡りながら説明してくれています。

この一冊を読むだけで、時代の流れのみならず、そこにたどり着くまでの経緯がわかるようになります。本としての費用対効果を考えるとめちゃめちゃプラスですよ。こりゃ(笑)

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

明治維新では、主に欧州型を手本にして、1945年以降は、米国主義で、戦勝国型を手本にして国を作っていきました。この欧州型と米国型が合わさって、「欧米」という概念になったわけですが、それをもう一度見直してみることもこの本の趣旨です。
「欧米」なんてものが本当にあるのか?「欧州型」「米国型」とは具体的に何を意味するのか?

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結局、高度経済成長の正体とは、「均一な教育」「住宅ローン」「マスメディアによる消費者購買行動」の3点セットだと僕は感じています。つまり、国民に均一な教育を与えた上で、住宅ローンにより家計のお金の自由を奪い、マスメディアによる世論操作を行い、新しい需要を喚起していくという戦略です。

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「欧米というユートピア」

そもそも「欧米」というものは存在しません。欧州と米国はまったくの別物です。欧州と米国が一緒だと思っている西洋人はだれもいません。「欧米」とはユートピアであり、日本人の心の中にしかないものです。

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「西洋的な個人」の時代不適合性

そもそも、アジアは昔から、言語によって何かを分断する考えをよしとしません。荘子は言語による二分法でモノを語りません。個人と個人以外、対象と対象以外というように分断する行為は、世界が調和によって成り立っていた安定状態を破壊してしまう行為であると主張しています。つまり、西洋思想の二分法の考え方は、アジア的な安寧に関する感覚、美的感覚や価値観と合わないのです。

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会社という組織もうまくいまの時代にアレンジしなければなりません。会社はそもそもギルドであり、カンパニーです。基本は同業者の組合のようなものであって、人が自由に出入りしやすい、商業的利益に基づいた組織です。

しかし、日本の会社は、「社会=ソサエティ」に近いものになってしまいました。

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2000年に日本が変われなかった理由

シリコンバレーは「イノベーション×ソフトウェア」でテクノロジー業界を牛耳っています。中国の深圳は「イノベーション×生産設備」という特徴を打ち出して、ハードウェアのスタートアップを次々と生み出しています。フランスは最近、「イノベーション×文化」という組み合わせでスタートアップ育成に力を入れています。

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僕らは日本をiT鎖国できなかったせいで、中国のようにアリババやテンセントヤやバイドゥを生むことができませんでした。2000年代の日本は、IT鎖国をした中国をバカにしてグレートファイヤウォールと揶揄していましたが、結果として中国の方が正しかったのです。

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「ものづくり」へのリスペクトを回復せよ

欧州では、アーティストや博士はとても尊敬されています。それは社会に価値を生み出しているからです。アーティストというのは、人類が今まで蓄積してきた美の最大到達点をさらに更新しようとしている人たちです。博士というのは、人類がそれまで蓄積してきたい知の領域をほんのすこしだけ外に広げる人たちです。だからこそ、社会的価値が高いのですが、日本ではそうした認識がありません。

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今、日本のモバイル通信は4GやLTEの段階ですが、これが5Gになると、通信環境が劇的に変わります。現在の4Gに比べて、通信速度は100倍、容量は1000倍になると言われています。この5Gを日本は、世界に先んじて2020年から東京でスタートする予定です。日本は5G先進国になるのです。

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僕の意見としては、移民を入れてまで日本の人口を保つ必要はないと考えます。今は、2060年ぐらいに日本の人口は8000万人くらいまで減ると予測されていますが、6000万人ぐらいまで減っておいいと思います。それでも機械化によって一人あたりのせ遺産を増やしていけば、労働力と購買力が減少してもGDPを成長させることは可能です。

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ブロックチェーンと日本再興

ブロックチェーンとは、分散型の大腸技術と言われますが、あらゆるデータの移動歴を、信頼性のある形で保存し続けるためのテクノロジーです。しかも、誰もが一元的に管理するのではなく、全員のデータに全員の信頼をつけて保っていくことができます。非中央集権的なテクノロジーです。

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たとえば、僕が、iPhoneやアンドロイドのスマートフォン経由でNewsPicksのアプリに1ヶ月1500円支払っても、その3割は自動的にアップルやグーグルに抜かれます。これは冷静に考えればすごいことです。植民地みたいなものです。

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すでにカルフォルニア州は、GDPでいうと世界6位の規模にあります。イタリア経済より大きいのです。

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日本だからこそ持てる機械化自動車

自衛軍強化の柱になるのは、自動化です。自動化すれば、日本は強い自衛軍をつくれます。自動化してミサイルを打ち落としたり、ロボットに自衛してもらえばいいのです。

日本は平和国家として、侵略してくる相手に対してはロボットで反撃すると宣言すればいいのです。鉄腕アトムが日本を守ってくれるイメージです。

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外交の最重要テーマはインドです。外交でもっとも重要なのは、どこの国と仲良くするかですが、日本が最も仲良くすべきなのは、インドです。インドと手を組めば中国を挟み込めるのです、地理的に日本は有利になります。インドとともに、今まで通りアメリカとも戦略を共有していたら、日本の外交は安泰だと思います。

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リーダー2.0時代のリーダーの一つ目の条件は「弱さ」です。共感性の高さが求められるのです。

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ベンチャーは、どうしてもイケているベーチャー同士で組もうとしますが、ベンチャー同士では仕事はうまくまわりません。僕は、社員の5人に一人は守りの人を入れろといつも言っていますが、それは仕事が超早く済むからです。ベンチャーも攻めの人材ばかりでなく、守りのうまいおじさんを入れたほうがいいのです。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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