The MANZAI 6 (ポプラ文庫ピュアフル)を読みました。
あさのあつこ「The MANZAI」過去記事、「The MANZAI〈2〉」過去記事、「The MANZAI〈3,4,5〉」過去記事と読み進めて、なぜか「5巻目で、あーあ、このシリーズも終わっちゃったー」と、ひとり勘違いし、肩を落としていました。
そして、6巻目があったことを知り、早速アマゾンをクリック、注文、読破。
ということで、これで、本当に終わったのね、と、ようやく気持ちが落ち着きました。いや〜、スッキリ、スッキリ(笑)
さて、最終巻の6巻目は、歩むと秋本が晴れて高校入試に合格するところからはじまるのですが、今回はいままでの 「漫才師としての目標する舞台に挑む設定」 とはちょっと異なるプロットとなっていました。
その代わりに、今回は、今までクリアになってこなかった「秋本の過去としっかり向き合うための一冊」となっていました。いままで秋本に支えられてきた歩が、最後には、秋本を救おうとする側にまわるわけです。
助けたい仲間を助けることができないなか、自分の非力さを思い知り、そして未熟な自分に悔しさや憤りを感じるあの感覚。多感な時期に、友人を通じて、この感情を学ぶこと、それは、もしかしたら(本来最終回で描かれるかな?と、これまた勝手に想像していた)「漫才甲子園で優勝すること」より、地味だけど、よっぽど大切なことなのかもしれません。作者はその一つとして、これを教えたたかったのかもしれませんね。
結局、秋本は、死が迫る(ずっと憎んできた)父親の最期を看取るためにアメリカに行く、という決心を自ら下します。そして歩と秋本は少しの間、別の道を歩むことになり、物語が終わります。
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