BookLOG 270|堀江貴文×落合陽一の「10年後の仕事図鑑」

10年後の仕事図鑑 BOOK LOG

 

10年後の仕事図鑑

 

2018年のベストセラーから今年の13発目! 13/52
堀江貴文×落合陽一の「10年後の仕事図鑑」を読みました。

この本、かなり売れているみたいですね。どこへいっても平積みされてます。

堀江さんに加え、最近「現代の魔法使い」と言われている落合陽一さん。この二人を掛け算できれば、それは間違いなくヒットになる。そりゃそうだ?
でも、これぞ、言うは易し行なうは難しで、相当編集が大変だったんじゃないかな?と勝手に推測する。
ちなみに、本書の編集担当は、多根由希絵さん。僕も本を出版させてもらう際に、何度かやり取りをさせて頂いたことがあるのだけど、とても優秀でクラバーな方という印象。本書における彼女の功績もかなり大きいのではないかなと。

この本の基本コンセプトは、堀江さんや落合さんが普段から言っていることを「10年後の仕事図鑑」という切り口で一冊にまとめたもの。
その構成が実にうまい。対談ではなく、いちテーマごとにごとに交互に入れこむことで、お互いの伝えたいことをそれぞれ邪魔ぜずに、十分な時間をとって説明できる工夫がされている。

あとは、題名でもあるとおり、2章と3章では、それぞれ「なくなる仕事・変わる仕事」と「生まれる仕事・伸びる仕事」について、結構なページを割いて言及している。
しかし、次の瞬間、これに対して、「『なくなる仕事リスト』なんて血液型占いくらいの精度しかない」と言ってみたり、とにかく、発言が「自由」なのだ(笑)

その自由さももちろんあって、結果、読む価値のある素晴らしい本に仕上がっているのだけど、編集担当にとっては大変だったのだろうなあ、と、なんとなく思った次第。

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

こうして社会システムが変化したことを鑑みれば、それまで我々が普通だとおもっているものは、大抵誰かが言い出した「発明」にすぎないことがわかる。「こんな職業になりたい」、あるいは「会社にいかなければならない」といった願望や感覚も、ある種の「発明」なのだ。
「普通」という擬態は一見社会にとって正しそうに見えるか、実は正しさ自体は更新され続ける発明だ。不正解ではないにせよ、「普遍」の意味で「普通」ではない。社会のあり方が変わるなら、普通を定義しなおした方がいい。

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くら寿司は、従来人がやっていたサービスの半分を機械がオートメーションで行い、人間は機械と機械の間に入る調整役になっている。

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「新しい仕事」で成功している人たちには、共通点がある。
一つ目は、まず「作業にハマっていること」だ。

自分でルールを作ることで、ものごとに没頭でき、好きになることができる。

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一番良くないのは、10年修行したこと自体を「ありがたがる」ことだ。「10年修行をして作った卵焼きなのだから、そこに価値がある」と思ってしまう。同様に、「苦労して何かの資格を取りました」というのも自分の中で「価値」だと思ってしまう。価値は、「苦労」したことにあるのではなく、ユーザーが決めるものだ。

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米国無人機協会という団体は、「ドローン市場規模は2025年までに米国内で820億ドルに達し、それによって10万人以上の雇用を生み出す」とも提唱している。

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戦後、所得倍増計画の一環として「持ち家信仰」が唱えられ始めた。所得倍増計画とは、池田勇人内閣政権下で実施された長期経済計画だ。これは実は非常に単純な仕組みで成り立っている。住宅が1棟売れると、資材や設備が売れ、大工には給料が入り、そのお金は生活費として使われるなどして、お金がどんどん世の中を駆け巡る。この経済波及効果があるため、特に住宅は効率よくお金が回ると考えられていた。ローンを使って家を建てさせれば、金は余すことなく世の中を回る。するとGDPが拡大していくというロジックだ。だから、国も民間もこぞって家を建てるように推奨した。

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近年、ボストンダイナミックスは、その骨格と油圧の伝達系を3Dプリンタによって一気に造り上げることに成功した。このことによって、組み立ての工数とパーツの数が劇的に減少され、強度と運動的な制約が大幅に改善された。大雑把にいうと、3Dプリンタで設計したものがそのままロボットになって出てきたようなものだ。

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未来を判断するために

僕の大好きな言葉に、思想家であるリチャード・バックミンスター・フラーの「自分の時間をより有効な探査的な投資に開放すれば、それは自分の富を増やすことになる」というものがある。この言葉は、万人に開かれた「未来」に対してのアービトラージ(裁定取引)を判断するために、今何をしていくべきかを常に考え続けることの大切さを説いている。

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9年間があっという間に陳腐化する時代

他人と違うことを恐れる必要は、もはやまったくないといえるだろう。むしろ他人と同じであることは競争以外の何物でもないのだ。同じ土俵でしのぎを削りあう「レッド・オーシャン」戦略は、これからの時代にそぐわない。もちろん、レッド・オーシャンの攻略はレバレッジが効き、もし寡占することができれば大きな利益を得られることは間違いないが、そのリスクテイクに関する議論は千差万別だ。

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よく若い人たちから「年金はもらえるんでしょうか」「今後の日本はどうなっていくんでしょうか」と質問を受けるが、すべての答えは「知らない」だ。
みんな問いが間違っている。あなたが問うべき対象は未来ではなく他でもない、「自分」だ。

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モチベーションを勝ちに落とし込むのに重要なのは、「言語化する能力」「論理力」「思考体力」「世界70億人を相手にすること」「経済感覚」「世界は人間が回しているという意識」、そして「専門性」だ。専門性は、どんな小さいことでもいい。「自分にしかできないこと」は、他人から必要とされるのに十分な理由になる。ポジションを取り、他の誰でもない「個」の価値を叫ぶのだ。

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最後に、IBMの初代社長トーマス・J・ワトソンの言葉を贈ろう。
「不確かな持論を持つ思想家の道を辿れ。自らの考えを論争の脅威にさらけ出せ。率直に意見を述べ、変わり者のレッテルよりも、従順という汚名を恐れよ。そして、自分にとって重要に見える問題のために、立ち上がり、どんな困難にも立ち向かえ」

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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