日本に住んでいるとあまりピンときませんが、アメリカではスーパーボールは一大イベント、今年も大いに盛り上がりました。
さて、私たちクリエイティブ/広告業界にとってのスーパーボールとは、単なるスポーツイベントでなく、世界一広告費の高いスポーツイベント(約3億=今年は円高なので2億5千万くらい?)と言われますね。このスポットに命をかけるクライアントも少なくない訳です。と言うことで、本日のクリエイティブCHECKでは、「Super Bowl 2012 人気CM」を一気にピックアップしていきます。
http://www.usatoday.com/superbowl46/admeter.htm
スーパーボールの人気CMのレイティングは、こちらのSuper Bowl admeterに掲載されています。Facebookと連動していて、映像を見たあとにレイティングすることが可能です。(と言うことは、順位はまだ最終決定ではないのかな?)
まず最初にドリトスの作品から。
「Doritos® – Sling Baby」
http://youtu.be/4GIeIpcRv7o
「Doritos® – Man’s Best Friend」
http://youtu.be/y3bqbJduK2w
ドリトスは、ユーザのクリエイティブパワーが無視できなくなってきた=「CGM」が注目されてきた時期に、いち早く「CRASH THE SUPER BOWL」と言う、プロアマ問わずCM作品を一般に募集するコンテストを開催。(過去記事:08年10月17日)
当時の優勝賞金は1億円。そしてその年、見事、一般からの作品が「スーパーボール人気NO1CM」となる快挙を成し遂げました。(過去記事:09年02月03日)当時、CGMの火付け役となりました。2012年の今年も「CRASH THE SUPER BOWL」キャンペーンは開催されいるのですね。
車の作品も多数ありますね。その中で個人的に一番好きだったのはこちら。
Chevy Sonic “Stunt Anthem”
http://youtu.be/iuvoSw1TiJ8
そして、車つながりでトヨタのCM。
Toyota Camry It’s Reinvented!
http://youtu.be/k9L-8372A3w
Camryを再構築するついでに、色々なものを発明しました。と言うジョークCMなのだけど、車の話は前半だけ。いかに視聴者を笑わせるかに徹している。
“A Dream Car. For Real Life.”
http://youtu.be/lHZbXvts0LE
男女の違いを表現、これもスーパーボールと言うコンテキストにあっている。ノンバーバル(言葉に頼らない映像)は、世界が注目する場では、後々効果を発揮してきます。
Bud Light – Rescue Dog
http://youtu.be/hyFWSys3TJU
こちらはダジャレ作品。Weegoと言う名の救助犬、”Here Weego”(こっちよウィーゴ)と声をかけるとバドライトを持ってくる。この発音が”Here we go”(さあ、行くぞ)と一緒なので混乱するWeego。CMの最後 に、”help rescue dogs” http://www.facebook.com/BudLight の表記。そこで動物救済基金とちゃんと連携していることが明らかになってきます。入り口はだじゃれだけど、ちゃんとコミュニケーションが設計されています。さすが。
Skechers “Go Run”
http://youtu.be/iTy3bpke74o
犬やペットネタも多いですね。犬ネタとしては、この作品が一番盛り上がりそう。
あと、コンテキスト(文脈)を意識した作品で言うと、こう言う切り口もありかもしれません。
「David Beckham’s Shirtless H&M」
「Teleflora」
http://youtu.be/uWrJgFjxlS0
ジョークや笑いだらけのCMの中に、ポーンとこう言う作品を送り込まれると、その場で議論が起こりそうです。商品をインプリメントすると言う意味では、作品の傾向の裏を行くのも一つの正攻法なにかもしれません。
視聴者ランキングでトップに入ってくる作品は、映像だけで終わっていないものが多いみたいです。なんらかのソーシャル連携だったり、並行して走っているキャンペーンが存在します。しかしながら、スーパーボールのリアルタイム視聴者のほとんどが酔っ払っていることを考えると、その場合のコンセプトは仕組や仕掛けだけでなく、笑いだったり、ブラックジョークだったり、セクシー系、人間としての本質的な表現要素が大事になるのかもしれません。
コメント
[…] 昨日の記事でも書きましたが(過去記事:12年2月7日)、とにかくスーパーボールはアメリカ人にとってビッグイベント。その後の月曜日の出社の辛さといったらないわ〜、と言うところ […]