池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題3」

池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題3」を読む。

他の池上彰シリーズ同様、これまた大変勉強になりました。ありがとうございました。

・かつては、ユダヤ教徒もイスラム教徒も、比較的平和に暮らしていました。激しく対立するようになったのは60年ほど前から。実は最近のことなのです。紛争のきっかけは、イギリスの三枚舌外交です。

・イスラエルの問題はアメリカの国内問題だからです。イスラエルに住むユダヤ人は540人ですが、アメリカに住んでいるユダヤ人はそれとほぼ同じ530万人。アメリカ社会でのユダヤ人の影響力は絶大で、政財界で大きな力を持ち、多額の政治献金もしてくれます。

・(金総書記は)「おそらく共産主義で最後個人崇拝を維持した人物だった。」共産主義で個人崇拝というのは、ルーマニアのチャウシェスク、ロシアのスターリン、中国の毛沢東のことです。キューバーのカストロは、個人崇拝を否定しています。

・金日成はスターリンの面接で合格。ソ連は、朝鮮の指導者に、自分たちの言うことを聞く人物を選ぼうと、金成柱をスターリンに会わせます。スターリンの面接に合格した金成柱は、朝鮮半島に伝わっていた伝説の金日成将軍という名前にされて送り込まれたのです。

・輸出によりドルがいっぱい入ってくる中国は、そのドルでアメリカ国債を買っています。いまや中国はアメリカ国債の保有額で世界一(日本は2位)。中国はアメリカの弱みを握っているのです。

・アメリカでは上位1%の富裕層に、アメリカ全体の富の40%が集中しています。この20年間で富の集中が急速に進んだのです。

・アイオワ州は、州の法律で「全米で最初に党員集会を開く」と決まっています。

・ギリシャは国民1人当たりのポルシェの所有率がヨーロッパ一位だそうです。ドイツにとってはお得意様。何とも皮肉な話です。

・アラブ諸国では、コーランに基づき利息は不労所得であるため禁じられている。そのため、イスラム金融では必ず実物が一緒に動きます。必ずモノ(商品)の動きが伴う。だからバブルが発生することがありません。

・2011年、世界の人口が70億人を突破しました。1959年には30億人だったといいますから、わずか半世紀で2倍以上に増えたことになります。世界の人口は今世紀には100億人を超えるという試算もあります。

・いま我々が持っている資源、エネルギー、食料は、せいぜい人口30億人台で暮らすのがやっとだといわれています。

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