北川恵海の「ちょっと今から仕事やめてくる」を読みました。
お土産でもらった一冊。
第21回電撃小説大賞、メディアワークス文庫賞受賞作品だそうです。
ブラック企業や自殺、社会背景を捉えたテーマでありながらも、サクッと読めました。
最近つくづく思うのだけど、いまからもう一度就職活動をやれ、と言われたら、全く違うことをやるなー、と。
時代の変化ももちろんあるのだろうけど、自分を殺してまでみんなと同じことをやることになんの意味もなくなった。大した発展性もなければ、単純に面白くなくなった。
以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。
では、アイツは一体、誰なんだ。
どうして、俺の前に現れたんだ。
出会ってからずっと、なぜこんなにも、俺のことをた助けようとしてくれている。
わからないよ。
ヤマモト
お前は一体、何者だ。
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ほんの少し、仕事が上手くいきだしたくらいで、何の自信を得たというのか。
社会をなめきっていた学生時代から、ちっとも成長していない。
やっぱり俺は、何をやっても駄目なのか。
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「隆にとって、会社を辞めることと、死ぬことは、どっちが簡単なわけ?」
心臓がドキリと高鳴った。
「いやいや、飛躍しすぎだろ。誰も死ぬなんて言ってないじゃん」
ヘタクソな作り笑いを見せる俺とは対照的に、ヤマモトの表情は真剣そのものだった。
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「いいか、この世界は数字の取り合い、蹴落としあいなんだよ。入って半年の新人に大型契約なんて取られたらなあ、俺はその倍の数字を期待されるんだ。お前には緊張感が足りないんだよ。誰でもすぐ信用して、綺麗事並べて。それでやっていけるような世界じゃないんだよ」
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「お前の人生は何のためにあると思う?」
・・・
「お前、おぎゃーって産まれたときから今日まで、自分ひとりで大きくなったとでも思ってんの?」
言葉がでなかった。
「なあ、隆。お前は今、自分の気持ちばっかり考えてるけどさ。一回でも、残された者の気持ち考えたことあるか?なんで助けてあげられなかったって、一生後悔しながら生きていく人間の気持ち、考えたことあるか?」
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お母さんね、おいしいケーキが食べたいのよ。
ケーキ?ケーキくらいそっちにもあるでしょ?
東京のおいしいケーキがいいの!
どんなケーキだよ?
俺は少し呆れていった。
何でもいいから。次帰ってくる時に、買ってきてよ。それでも母は、わざわざ”自分で持って帰らないといけないもの”をプレゼントに選んだ。
仕事に悩む息子が、実家に帰る口実をつくれるように。
息子が、いきて帰ってくるように。
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「自分が一番悔やんでいるのはね、あの子に大切なことを教えてあげられなかったこと」
彼女は少しの間、目を伏せ、そしてもう一度、写真を眺めた。
「逃げ方を教えてあげていなかったの。私はそれに気づいていなかった。あの子は小さい頃から真面目で、頑張り屋さんで。私も夫も、いつも頑張れって励ましながら育ててきた。大丈夫、あなたならできるから頑張って、って」
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俺は立ち上がると、大きく息を吸った。
そして笑顔ではっきりと言った。
「ちょっと今から仕事やめてくるわ」
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「俺の人生は、お前のためにあるんでも、この会社のためにあるんでもねえ。俺の人生はなあ、俺と、俺の周りの大切な人のためにあるんだよ!」
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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。
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