Book LOG | 小沢章友の「豊臣秀吉 天下の夢」

 

豊臣秀吉

 

小沢章友の「豊臣秀吉 天下の夢」を読みました。

昨日に続き、
子供の本棚から、歴史の基礎勉強。

 

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

(はまぐりひとつで、夢がかなうとは。)
日吉はそのとき思った。
(そうか。夢をかなえるためには、ものおしみしないことだ。)

 
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人の心は、おそろしくかんたんなことで左右されるのだ。好きになれば、相手も好きになってくれる。そして相手の心をいっしょうけんめいに読みとろうとすれば、その心がなにかを欲しているのかが、おのずとわかるのだ。
のちに「人たらしの秀吉」として、どんなに気むずかしい相手であっても、そのふところ深くにするすると入っていって、相手の心を、がしっとつかむという、すぐれたわざを秀吉が身につけたのは、まずは、おそろしく気むずかしい信長に、無心でつかえたことからだった。

 
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(猿め、どのくらい使えるか、ためしてやれ)
そう考えた信長は、藤吉郎をためしに足軽十人の頭にしてみた。
すると、藤吉郎は、まずその十人を自分の長屋に入れた。そして、ひとりひとりの気質をみきわめて、それを巧みにつかった。

 
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こうして、藤吉郎の人たらしの力によって、小六ら野武士たちは藤吉郎の配下になった。
情をつくして、説得する。そして約束したことは、命をかけて守る。このふたつを、藤吉郎はかならず実行した。

 
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藤吉郎は、そうしたやり方ではない新しい戦い方を考えだしたのだ。それは、敵の一部を味方にかえるという、「調略」というやり方だった。まともに戦っては、美濃が容易に落ちないことに気づかされた信長は、戦う前に、敵の有力な武将をときふせて味方にしていくという、藤吉郎の戦法をとりいれたのだ。

 
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秀吉は、人を動かすのは、ありのままの真心であるということを知りつくしていた。いかに小細工をろうしても、人の心は動かない、心情だけが、人を動かすのだ。

 
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ひとつ、城攻めは土木工事である。ふたつ、血よりも汗を流せ。このふたつだった。これが、のちの小田原城攻めにもみられるように、秀吉の城攻めの根本思想となったのだ。

 
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だが、この和議がなった天正十年、六月二日。その日のまだ朝早くに、織田信長はこの世からいなくなった。
明智光秀のむほんにより、本能寺で、炎のなかに消えていったのだ。信長は、光秀に命じたのはずだった。備中へ行き、秀吉をたすけよ、と。だが、光秀は備中へ行かなかかった。かわりに京都本能寺へ向かったのだ。

 
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光秀は腹心たちをひきつれ、近江坂本をめざして、城を脱出した。しかし、とちゅうの山科の竹やぶで、ひそんでいた地元の農民の襲撃をうけ、不覚にも、腹を刺されてしまった。農民たちをなんとか追いはらったあと、光秀は、もはやこれまでと、腹を切った。
6月2日の明け方、本能寺で織田信長を打ったあと、6月3日の深夜、山科で切腹するまで、まさしく「たった十二日の天下人」であった。

 
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秀吉の「美濃返し」

「おのおのの家はたいまつをかかげよ。一升の飯をたいて、兵にあたえよ。あとで、十倍にしてつかわす」

 
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秀吉は京へもどって、従四位下(じゅしいげ)の位をさずかった。
ここに、秀吉の政権が確立したといってもよかった。秀吉は天下に号令するべく、八月に、大阪城をきずきはじめた。それは、黄金の茶室や、雄大な天守閣をもつ、これまでどこにもなかった巨大な城であった。

 
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大阪を中心にして、日本の経済をひとつにしよう。
秀吉は、この壮大な計画を実行しようとしていた。それは鎌倉幕府も、足利幕府もなしえない、経済の全国展開だった。物価の不公平をなくし、日本中にとどこおおりなく物資がまわるようにする。

 
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この二年間に、参議、権大納言、内大臣と昇進していた秀吉は、七月一日に、関白に任ぜられた。農民から、天皇のつぎに貴人とされている、関白の位にまでのぼりつめたのだ。まさしく前代未聞のできごとであった。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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