BookLOG 262|佐藤航陽の「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」

佐藤航陽の「お金2.0」 BOOK LOG

 

佐藤航陽の「お金2.0」

 

2018年のベストセラーから今年の5発目! 5/52

佐藤航陽の「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を読みました。

今の資本主義経済の限界、そして次世代のお金や経済のあり方(の理想や予測)がとてもわかりやすくまとまっている一冊でした。

ビットコインしかり、FinTechしかり、ここ最近、急激な勢いで資本主義から、次の新しい秩序へと移行している感があります。
先日ブックログで書いた西野さんの「革命のファンファーレ」も、この本を読んでおくと、より良く理解できます。

本書のポイントを大きく2つのポイントに絞ると、以下2つが挙げられます。

 

 

知識は完全にコモディティ化します。「物知り」であることに価値はなくなりました。

今日のテクノロジーによって「経済の民主化」が進み、万人が経済を自らの手で作れるようになると、今私たちが考えている以上に社会は大きく変化していくでしょう。現代で「知識」そのものがコモディティ化されたことと同様に、「お金」そのものもコモディティ化し、今ほど貴重なものとは考えられなくなることが予想されます。

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資本主義から「価値主義」へ

今後は、可視化された「資本」ではなく、お金などの資本に変換される前の「価値」を中心として世界に変わっていくことが予想できます。
私はこの流れを「資本主義(capitalism)」ではなく「価値主義(valualism)」と呼んでいます。2つは似ているようで別のルールです。資本主義上で意味がないと言われる行為も、価値主義上では意味がある行為になるということが起きます。

 

 

この二つのポイントを意識しながら読み進めれば、すーっと内容が腹落ちしやすくなると思います。

このほかにも、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

本書では現在の経済やお金の起源、そのメカニズムを紹介して、それがテクノロジーによってどのように変化していっているのかを扱い、最後に資本主義の欠点を補った考え方として、価値を軸として回る「価値主義」という枠組みを提案しています。

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現実はおおよそ3つの異なるベクトルが併存し相互に影響を及ぼしており、それらが未来の方向性を決めている、という構造です。もちろん実際はもっと複雑で無数の要素があるのでしょうが、中でも影響力の強い3つに絞りました。「お金」「感情」「テクノロジー」の3つです。

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こうして遡ってみると、中央銀行が本格的に普及したのはこの100年ほどです。

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世界経済で言うと、上位1%の富裕層が世界全体の富の48%を所有しており「上位80人」と「下位35億円」の所有がほぼ同じだとされています。

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ただ、実際に会社が数百人規模になってくると、自分たちの存在を「情報」として定義する、つまり「ビジョン」や「理念」を策定する重要性が身に染みて理解できるようになりました。
ギリシャ神話に「テセウスの船」という有名な話があります。ボロボロになった船を修理するためにバーツを取り替えていき、最後には、すべての部分を取り替えてしまいました。その船は元の船と同じ存在と言えるのか?という疑問を投げかけた話です。

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今起きているのはあらゆる仕組みの「分散化」

これまで力を持っていた代理人や仲介者はどんどん価値を提供できなくなっていき、力を失っていきます。分散化が進んでいくと情報やものの仲介だけでは価値を発揮できず、独自に価値を発揮する経済システムそのものを作ることができる存在が大きな力を持つようになっていきます。

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ビットコインは、ほぼ完全に分散化が進んだ経済システムとして機能し始めており、まるで自然界の生態系のように有機的であり柔軟なネットワークになりつつあります。今後、シェアリングエコノミーやトークンエコノミーも進化していくと、中央に一切の管理者が不在で自動的に回り、改題し続ける有機的なシステムとして存在するようになることが予想されます。

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中国ではSNSやスマホの決済に紐づいた信用スコアが存在していて、悪事を働くとこのスコアが下がり、SNSやスマホ決済の利用が凍結される可能性があります。

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あらゆる「価値」を最大化しておけば、その価値をいつでもお金に変換することができますし、お金以外にものと交換することもできるようになります。お金は価値を資本主義経済の中で使える形に変換したものに過ぎず、価値を媒介する1つの選択肢に過ぎません。

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既存の経済 ではマネーキャピタルを増やすことがうまい人(経営者・投資家)が大きな力を持っていましたが、これからはソーシャルキャピタルを増やすのに長けた人も大きな力を持つようになると思います。

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人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。

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近代の学校教育は兵士を作るためのものだったので、枠組みの中で画一的に働いてくれる人を育てるように作られています。今後のAI化された社会では、兵士も不要になりますし、学校で教わるような単純作業は全て機会に取って代わられてしまうでしょう。
日本の学校教育とは反対の、「モンテッソーリ教育」という、子供の興味をとことん伸ばしていくという教育法が注目されています。グーグル、アマゾン、フェイスブックの創業者はいずれもこの教育を受けていたと言われています。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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