宗田理の「ぼくらの天使ゲーム」を読みました。
本作品は、宗田理の「ぼくらの七日間戦争」(過去記事はこちら)の続編。
息子が補習校から借りてきた一冊を、借り読み。
「ぼくらの七日間戦争」の続編なので同じトーンを期待していたのですが、今回の内容は結構激しいのですね。。。
中三の女の子が万引きを理由に脅され、ヤクザに暴行を受ける。その結果妊娠してしまう。先生に相談しても拉致があかず、結局女の子は自殺した。と思いきや、本当は殺されていた。そんな先輩の仇を討つ生徒たち。というのが大まかなシナリオ。
プロットが、小学生の子どもが読むには過激すぎやしないか?
と、いろいろと心配になるのでした。
以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。
「一日一善なんてことを、おとなで言っている人がいますが、それこそ偽善そのものです。だから、子どもが本気になってはじめると慌てるのです。それがいやなら、一日一悪運動というのをはじめたらどうですか」
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「これは、ここで死んだか殺された人間だ。その霊が、この部屋に住む者に取り憑いて命を奪うんだ。これを瀬川のおじいさんに言ってもらうのさ」
「さんざん幽霊で脅したあとに骨が出れば、効果は抜群だな」
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「部長の奴佐織だと思って寝袋をどこかへ運ぶ、そうして埋める前に寝袋のチャックをあげる。すると中から老婆の死体が出てくる。いったい、いつ若い娘が老婆になり、死体になってしまったのか・・・」
英治は、そのときの部長の顔を想像するだけでぞくぞくしてくる。
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一号室に入ると定次が言った。光雄はシャワールームへ入る前に自分の顔を鏡で見た。
これは、たったいま人を殺して返り血を浴びたという顔だ。シャワールームに飛びこんで、ノブをひねる。
真っ赤な水がタイルを流れる。突然、電気が切れて真っ暗になった。と思ったらシャワーも止まってしまった。
すると、また女の声が聞こえてきた。
「お前を呪ってやる」
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二人とも中学に入ったとき、学校の前の文選堂だけでは万引きするなよと上級生からおしえられた。あのおやじは、万引きすると親を呼びつけ、交番に連れて行ってもいいかどうか、もしつれて行けば家庭裁判所に呼び出され、あんたの子どもの将来はめちゃめちゃになると脅す。
この一言で大抵の親はびびって、お金を包んで持って行く。その金額が少ないと突き返すということであった。
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花井が警察官になったころには、もっと強引なことをやる刑事がいた。そういう連中はみんな退職して、小利口でミスをしないサラリーマン刑事ばかりになってしまった。
刑事がサラリーマンになって、わるい奴を挙げることができるかっていうんだ。
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「相原、天使ゲームってのは、面白いけど、おれたちにはどうもしっくりこねえよ」
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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。
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