立入勝義の「ソーシャルメディア革命」を読む。「北米最新事情に見る2011年」と書籍の帯にあるように、2011初旬に出版された本。
この手の本は、本来、発売された時の情報が一番旬なのですが、このように時代を遡って、当時想定されていたトレンドを現代において再確認するような読み方を、時々僕はあえてします。そうすることで通ってきた道の記憶がリフレッシュされると同時に、当時描いた仮説の回答合わせが可能になるからです。
「ソーシャルメディア革命」にあった、ソーシャルの定義や、マスとソーシャルの比較のくだりは、既に周知の事実として世に根付いているので、改めて読む必要は無かったです。でも、「プロブロガーは職業として成り立つのか?」という章は興味深かったですね。
本書では、(当時)今後伸びるブロガーを「ニュース系」と「クリエイター系」に2大区分していました。確かにこの本が書かれた時代くらいから、GIZMODOやらの新種のブログ系情報サイトは目まぐるしい変貌を遂げ、これに絡めたたウェブPRも新たな広告手法として確立されていくことになりました。
この他の分野といえば、NAVERまとめが代表するようにいわゆる「まとめ系」としてキュレーションされ、その他化粧品や料理等は、アットコスメやクックパッドに飲み込まれていきました。他にもブロガーから書籍化や、マスへ行く流れも多くでてきてきましたが、プロのブロガーとしては、アフィリエイトの仕組みに重きを置き、個人情報発信というより購入ルートの一つのハブとして機能するモノが多いように思われます。
いずれにせよ、個人の備忘録程度のブログは見向きもされないわけであって、ソーシャルやブログとは言え、確実に存在する視聴者をどこまでプロ意識を持って向き合えるか?が課題なのかもしれないと改めて思うのでした。
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